子育て

子どもの入院にかかる費用は?知っておくべき助成制度は?

子どもの入院費知って得する助成制度

子どもが入院した時にかかる医療費について。
日本ではすべての都道府県・市区町村で子どもの医療費を助成しています。
入院の場合はどのようになるかご存知ですか?

実はひよママ、昨年子どもの医療費が医療費助成や健康保険なしだと、年間1千万以上かかりました・・。お金に関してはたくさん調べ、そして払ってきておりますので、忙しいママにもわかりやすくお伝えします!!

子どもの入院にかかる費用は?

入院費は実際いくらくらいかかるのでしょう。
ひよママの娘が入院した時の明細書を公開しますので、参考になればと思います。

ひよママ
ひよママ
実際の請求書です。黒塗りが雑でごめんなさい・・。

これはかかりつけ医から、詳しい検査をしましょうと言われ、大きな病院に行ったときの領収書です。

3泊4日の入院費。CTや腹部エコー等の画像診断等をしました。個室に入ったので、差額ベッド代が17,280円かかってます。2割負担で、実際に払った額が75,900円です。個室じゃなかったとしても58,320円ですね。

このように、保険対象負担は2割負担になります。保険外負担はかかった費用をそのまま支払う必要があります。
実際には、着替えを持ってくる交通費やコンビニで付き添い用の自分の食事を買ったりしているのでもっとお金はかかりました。
駐車料金なんかも、けっこうかかります。

この時、私の住んでいた市からは、子ども医療費助成制度が受けられなかったので、会社の健康保険からの給付で少し負担が軽減しました。
手術があったり、高額な処置があるともっと自己負担額は増えます。

高額療養費制度というものがあるので、自己負担額が高額になった場合には払い戻しがあります。
しかし、払い戻しまでは3か月以上かかります。医療費が高額になりそうな時は限度額適用認定証を発行していれば、病院の窓口でその限度額を支払えばいいので、入院したら手続きすることを考えてみましょう。

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保険が適用されない費用は?食費は実費?

保険が適用される療養は、0~6歳までは2割の自己負担でいいのですが、保険外負担はかかった費用をそのまま支払う必要があります。

保険外負担、すなわち保険が適用されない費用とはどういったものがあるのでしょうか。

保険外負担になるもの

・患者の希望による個室代(差額ベッド代)
・食事代
・先進医療にかかる費用
・入院時の日用品代
・診断書や意見書代
・おむつ代
・歯科治療の一部(自由診療のもの。特殊な薬や金歯等)
・薬の容器代
・紹介状なしで大病院を受診したときの特別料金
・時間外診療の割増料金
・予防接種代や健康診断料
など

入院中の食事代は住民税非課税世帯の方は「限度額適用・標準負担額減額認定証」を提示すると食事代が軽減されます。

また、子ども医療費助成制度で市区町村が食事代まで助成してくれるところもあります。

全国の子ども(乳幼児等)医療費の援助の状況

日本では、病気やケガをして、高額な医療費を負担することがないように、医療費の軽減をするため国民皆保険制度(原則すべての国民が公的医療保険に加入しなければならない制度)を取り入れています。

公的医療保険とは別に、子どもが病気やケガをしたとき、都道府県・市区町村が医療保険の自己負担相当額を公費で負担してくれる制度があります。
子どもが小児科や皮膚科等、病院にかかった時、「医療証」を提示して、医療費が安くなったり無料になっている方も多いのではないでしょうか?

それが、子ども(赤ちゃん)医療費の援助です。

ひよママ
ひよママ
子どもが体調を崩した時も、医療費を気にしなくていいから、病院に行きやすいですよね。本当に助かる制度です。

お住まいの都道府県や市区町村によって、何歳まで医療費が援助されるかが異なります。また、通院・入院どちらも医療費の援助がある場合や、通院のみの援助の場合もあります。
お住まいの子ども医療費助成制度の現状については、市区町村のHPで確認されることをお勧めします。
厚労省のHPには、都道府県・市区町村ごとの実施状況が一覧で掲載されていますので、参考にしてみて下さい。

厚労省:平成30年度「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」について

調査報告書リンク先
↑  リンク先下部にあるPDFファイルをクリックして下さい。
(H30年度の調査報告書なので、現在の実施状況はお住まいの都道府県や市区町村に確認してください)

ひよママ
ひよママ
愛知県名古屋市にお住まいの人の場合は、
県から通院は小学校就学前まで、入院は15歳年度末まで
市から通院も入院も15歳年度末まで、子どもの医療費を援助すると定められています。所得制限もなしで、一部自己負担もなしです。

現在は名古屋市では、入院費は18歳年度末まで助成対象になっています。(令和2年1月診療分から)

国民健康保険で助成される金額

支払う医療費は、被保険者(病院を受診した本人)がどの公的医療保険に加入しているのかで変わります。お持ちの保険証を見てみて下さい。国民健康保険被保険者証と書いてありますか?健康保険被保険者証と書いてありますか?
そのお持ちの保険証によって、医療費を実際にいくら払うかが変わります。

共済組合や船員保険もありますが、代表的な国民保険と健康保険を例に、助成される金額をみていきましょう。

まず、国民健康保険に加入している被保険者さん
国民健康保険に加入している方は自営業の人や農業や漁業をしている人。また、会社を退職して職場の健康保険をやめた人や、健康保険に加入できないパートやアルバイト先で働いている人です。

子どもが会社員のママやパパの扶養になっていない限り、子どもも国民健康保険に加入することになります。

実際に支払う医療費の円グラフ

子どもが病院にかかって、10,000円の医療費だった場合。
原則として、0歳から6歳までは2割負担なので、実際に支払う金額は2,000円です。
義務教育就学後から70歳までは3割負担なので3,000円です。

ここに、市区町村からの子ども医療費助成制度が加わります。
市区町村からの子ども医療費助成が一日当たり500円の市区町村なら、実際に支払う金額は1,500円です。子ども医療費助成により無料になる市区町村なら支払う金額は0円です。(保険外負担になる差額ベッド代等は支払う必要があります)

健康保険で助成される金額

保険証に健康保険被保険者証と書いている人がこちらです。
健康保険に加入しているのは、サラリーマン等、民間企業等に勤めている人とその家族。

健康保険は保険料を事業主と被保険者が負担しています。
企業によっては子どもだけに限らず、ママやパパに対しても手厚い医療費の給付がもらえます。
会社にとって、社員やその家族が体調を崩すのは、会社の損失に繋がる可能性があるので手厚い給付がされるんですね。

健康保険ごとに、給付の仕組みは異なるので、その健康保険組合のHPを確認してみて下さい。
大体のところが、自己負担額が一定の金額を超えた場合、その超えた額が健康保険組合から支払われます。(付加給付金といいます。)

健康保険の場合は子どもより、会社員として実際に働いているパパ(やママ)に対して手厚い給付があることが多いです。
例えば、個室代も給付の対象になるとかですね。

子どもの医療費に関しては、子ども医療費助成制度があり、自己負担額は軽減されるので、健康保険からは給付がでないことも多いです。

ひよママは健康保険からの給付をもらい、さらに子ども医療費助成制度からも助成があったので、医療費はかなり軽減されました。

子ども医療費助成制度で助成される金額

市区町村ごとで異なります。

10,000円医療費が実際にかかっても、0歳から6歳までは2割負担なので、2,000円が自己負担額ですね。
その2,000円の自己負担額が子ども医療費助成制度で無料になったり、500円になったりします。
入院時も対象に助成の対象になっている市区町村では、自己負担額が軽減もしくは無料になります。

市区町村のHPを確認して、助成の内容を確認してみましょう。

子ども医療費助成制度は入院時の個室代(差額ベッド代)や健康診断、予防接種、文書料(診断書や意見書等)など、保険診療の対象とならない費用には助成されません。食事代は助成される市区町村もあります。

県外の病院で入院した場合は、後に市区町村で手続きをするとお金が返ってくることがほとんどです。早めに確認しましょう。

ひよママ
ひよママ
健康保険に加入していないとき・生活保護を受給しているとき・児童福祉施設等で、保険の自己負担分のない施設に入所しているとき・里親に委託されているとき
は助成が受けられないので注意!!

子どもが慢性疾患の場合、適用される助成制度

子どもが小児慢性特定疾患として認定された場合に適用される助成制度についてです。
該当する方は少ないかもしれませんが、ひよママはこの制度にとても助けられたので、対象の方は読んでみて下さい。

まず、小児慢性特定疾患の対象になるかは小児慢性特定疾病情報センターを確認してみて下さい。

対象の方は、小児慢性特定疾病の医療費助成の申請手続きをし、認定審査に通ると、助成が受けられます。
助成による、自己負担上限額はこちら。

小児慢性特定疾病の自己負担上限額
引用元:小児慢性特定疾病情報センター


例えば、医療費の自己負担額が30,000円かかったとしても、この自己負担上限額(例えば一般所得Ⅱの自己負担上限額一般の場合なら)10,000円の負担で済みます。
さらに、子ども医療費助成制度で市区町村が助成してくれれば、この10,000円の負担も無料になることがあります。
本当に助かる制度ですね。病気と闘う子ども達には、お金のことを気にせずに頑張ってほしいですね。

特別児童扶養手当

20歳未満で精神又は身体に障害がある子どもを家で看護、養育している場合に支給されます。

児童扶養手当は一人で子育てをしている親に支給されるものです。特別児童扶養手当とは異なります。


手当てを受けるには、認定が必要です。
手当てを受けられる要件に該当していても、認定請求を行い、認定を受けなければ、手当ては支給されません。
また、下記のように所得制限があります。

所得制限表
引用元:厚生労働省


支給額は1級52,500円・2級34,970円です。
原則毎年4月・8月・12月に、それぞれ前月分までが支給されます。

要件に当てはまる方は市区町村に申請してみて下さいね。

障害児福祉手当

精神または身体に重度の障害があり、日常生活において常に介護の必要がある20歳未満の子どもに支給されます。

所得制限・併給制限があります。
所得制限は下記のとおりです。

所得制限表
引用元:厚生労働省


手当額は月14,480円で、原則として毎年2月、5月、8月、11月に、それぞれの前月分までが支給されます。県によっては特に重度な方に上乗せ分があります。
受給申請等の手続きは市区町村でできます。

特別障害者手当

精神または身体に著しく重度があるため、日常生活において常に特別の介護を必要とする状態にある在宅の20歳以上の子どもに支給されます。

所得制限があります。
支給月額は27,350円で、原則として毎年2月、5月、8月、11月に、それぞれの前月分までが支給されます。
受給申請等の手続きは市区町村でできます。

まとめ

子どもの入院にかかる費用は、子ども医療費助成を受けられると自己負担を軽減できます。また、慢性疾患の場合は手厚い手当てがあります。
しかし、付き添いや面会が必要になるので、付き添い人の交通費や食事代がかさみます。
お金のことを気にせず、子どもの治療に専念できるといいですね。

赤ちゃんが入院することなんて、ほとんどないだろうとお考えの方も多いかもしれませんが、高熱が出た時の熱性けいれんは12人~13人に1人の割合で起こるので決して稀なことではありません。<参考:千葉県QA

2歳までにほぼ全員が感染するというRSウイルスという風邪は、赤ちゃんの時にかかると気管支炎や肺炎になり入院が必要になることもあります。
入院が必要になる確率はRSウイルスに感染した赤ちゃんの10人に1人といわれています。<参考:ベビママほっと。

かさむ医療費をカバーする医療保険は、今や日本人の10人中7人が加入していると言われてますよね。
子どもには医療保険は考えていないという方もいらっしゃるかもしれませんが、実際子どもが入院するということを経験すると、本当に入っておけばよかったと思います。

医療保険は病気が完治して一定年数経過すれば加入できることもありますが、持病として残ってしまうと医療保険に加入できなかったり、大人になっても条件の良い保険に加入できなくなる可能性があります。

ひよママの銀行員時代にも、子どもの為に医療保険に加入する親は結構いました。赤ちゃんが産まれるタイミングが多かったですね。

おばあちゃんやおじいちゃんが孫の為に保険をプレゼントするっていうのもありました。

子どもは健康で元気に過ごしてくれるのが一番。
しかし、万が一の時の為の備えは必要ですね。